「人生100年時代」に向けた老後資金の設計(5)

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【第5回】目指すは阪神タイガーズの「JFK」?

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筆者は野球に詳しくないのですが、かつてプロ野球の阪神タイガーズには「JFK」、ロッテには「YFK」という盤石なリリーフ陣がいたそうですね。

老後の資産形成の考え方でも、この阪神の「JFK」を参考にしたほうが良いのだとか。

阪神の「JFK」とは、2005年シーズンにおける阪神の岡田彰布監督が、セットでリリーフ起用した3人の投手の頭文字(ウィリアムス、藤川・久保田)からきているそうです。このシーズンの阪神は、試合中盤までに先行し、残り数イニングをこの3投手の継投で逃げ切るという勝ちパターンを作り上げ、その年の優勝を果たします。

私は、偉大なる先発三本柱、槙原・斎藤・桑田の90年代巨人で野球知識が途切れているので、投手は、先発完投を目指し、中継ぎはやや格下扱いという印象を持っていたのですが、いまや鉄壁のリリーフ陣次第でペナントの行方を左右するほど重要視されていることを知りました。

最近では、国・会社・個人の年金制度を野球の「JFK」継投策にたとえて、長く働く (Work longer)、私的年金 (Private pensions)、公的年金 (Public pensions) の「WPP」 で行くべきだという方もいらっしゃいます。

「WPP」の戦略で最も重要だと筆者自身が考えるのは、これまでのような、65歳で定年し、公的年金と貯蓄などで終身まで持たせるという考えではなく、まず長く働く、ということです。

長く働くことができれば、たとえ高額でなくとも勤労収入を得ることによって家計は安定します。人によっては老後資産の積み増しも可能となります。

そして、できる限り公的年金の受給開始年齢を繰り下げる(遅らせる)ようにします。公的年金の受給開始年齢を繰り下げることにより、年金額を増やすことが可能だからです。

原則65歳の支給開始年齢を1ヵ月遅らせるごとに0.7%増額、年間8.4%を5年間(70歳まで)繰り下げることで年金額が約42%増加となりその金額は一生続きます。

※70歳まで繰り下げた場合と65歳受給と比較し、受給期間12年前後が損益分岐点となる。また、割球年金(およそ年額40万円)受け取りに支障が出るケースには注意が必要。

それでも公的年金を貰い始めるまでに「空白期間」が発生することもあるので、就労期間を長くすることと、セットアッパーとして、退職金や貯蓄のほか、確定拠出年金など税制優遇の手厚い制度である確定拠出年金などで不足を補いつつ、最後の抑えとして繰り下げ増加した公的年金で逃げ切る、という戦略です。

もちろん、公的年金の繰り下げルールが将来的に変わる可能性がゼロではありません。また個々のニーズ(住宅ローンの返済等)やライフプランなどの要素も絡んでくるため、唯一絶対の正解ではないですが、「WPP」の3本柱による継投で老後に備えるという考え方は、「長生きするようになったからお金の準備のやり方を変える」方法の一つとして、少し考えを巡らせてみてもよいのではないでしょうか。

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【退職金・企業年金コンサルティングサービス担当】 新規制度構築だけでなく,企業年金制度を使った退職金制度の見直し支援をしています。長年DC投資教育に携わり,気付けば200社以上の講師実績を持っていました。退職金や企業年金に関するお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。

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