テレワーク体験レポート 〜 社員 Kの場合 〜

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新型コロナウイルスの状況を鑑み、当社でも2月末からテレワークを実施いたしました。
一度やってみたいと思っていたテレワーク、思っていたよりも早く体験することに。

実際にやってみたことで気付いた課題もあった反面、心配していたものの意外と問題なかったこともありました。
それらを含めた感想を、メリット・デメリットを中心にお伝えいたします!

テレワーク - テレワーク体験レポート 〜 社員 Kの場合 〜

メリット

メリット1:準備、通勤時間、帰宅後ルーティンの時間がなくなる

私の場合、シンプルに4時間弱(!)も浮きます。
出勤をするための持ち物の準備、服選び、化粧、整髪に30分。
家から職場までのdoor to doorに往復3時間(悪天候の日は+α…)
帰宅後のメイク落とし、お弁当箱の片付け、その他細々した持ち物整理等で20分。
この時間がなくなれば、自由に使える時間が同じだけ増えます。
※ウェブ会議などがある日はメイクをしますが、私の場合ウェブ会議の頻度は低いですし、
外に出る用のメイクとウェブ会議用のメイクは大変さが全然違うので浮く時間が圧倒的に多いです!

メリット2:通勤ストレスがなくなる

せっかちで貧血持ちで家から職場まで遠い私にはこれがかなり大きいです。
時刻通りに来ないバスを待ったり、電車が遅れていて乗換に間に合わなかったり、駅のホームや会社までの道で歩くのが遅い人達の間を縫うように歩いたりする必要がなくなると一日のうちに受けるストレスの殆どがなくなります。地味なんですが、毎日往復で必ず発生するので…。
また、満員電車で脳貧血を起こして会社についてもしばらくは頭が回らないなんてこともなくなります。出社の場合、超満員電車を避けるために基本10時出勤にしているのですが、電車に乗らなくていいのであればもっと早く出勤できるのでその分退勤時間が早くなることも魅力的です。

メリット3:家族との時間が増える

出社していると、昼は勿論、夜ご飯も家族と食べることができなかったのですが、テレワーク中は毎食祖父母と母と一緒に食べることができています。
祖母がおやつに普段の間食では食べないようなもの(手間がかかるおやつ)を持ってきてくれたりするのもとても息抜きになりました。
また、うちは周りに猫が多いので、庭から猫の鳴き声が聞こえてくることも多く、気分よく仕事ができます。

メリット4:出費が減る

コンタクト、化粧品などの外出専用の消耗品や、ティッシュ、ウェットティッシュ、消毒用ハンドジェルなど出先で水道等が近くにない時に使うもの、お菓子、飲み物など家に常備されているものの消耗・出費が相当減りました。
また、これは完全に私の性格と職場の立地(商業施設に囲まれている)の組み合わせが悪いのですが、昼休みや帰り道に衝動買いしてしまう癖があるので、出社しなければ衝動買いがめちゃくちゃ減ります。

メリット5:同じ体勢でいることのストレスや体への負担が減る

当社ではテレワーク中に常にウェブ会議を繋いでいたわけではないので、基本的には好きな場所で好きな体勢で仕事ができました。
長時間同じ体勢で座っていると腰~首、酷いと頭まで痛くなるのですが、テレワーク中は座ってるのが疲れてきたら立ってデスクワークができるのでデスクワーク特有の身体的な負担が大分減ったと思います。
PCをどこにでも置ける、またPCを置くために家具を動かすことができる状況はとても働きやすかったです。

メリット6:服装を考えるストレスが減る

誰にも会わない(ウェブ会議でも映るのは肩から上程度である)のをいいことに、好き勝手着たい服を着ていました。
私はプライベートでよく着る服装がオフィスカジュアルとは程遠いので、毎日「これは派手すぎるかな…」「でもこれは季節に合わない…」「結局いつもこの組み合わせだけどまた同じ服着てると思われる…」と若干自意識過剰気味に悩んでいたのですが、マイナスの感情(消去法)で服を選ぶストレスがなくなりました。

メリット7:トイレで並ばなくていい

職場のトイレの数が少なすぎて「並ばずに入れたらかなりラッキー!」というくらいほぼ必ず並ぶ上、お昼時は洗面台やパウダースペースもいっぱいになることがあるので、これも地味にストレスでした。
何においても順番待ちがないのは快適です。

以上、ざっと出しただけでもかなりのメリットを感じました。
これらの主なメリットから派生した細かいメリットや、私がテレワークをすることで私の周りの人間に発生したメリットも随分あります。

デメリット

PCと猫 - テレワーク体験レポート 〜 社員 Kの場合 〜

一方、メリットに比べて少なくはあるものの、デメリットを感じた部分もありましたので、
そちらもご紹介します。

デメリット1:ウェブ会議時には家族の協力を得る必要がある

同居の家族がいるので、ウェブ会議をするときには家族に伝え協力を得る必要がありました。
私の場合は家に大人しかおらず、且つ自室があるので、「今から会議だから部屋に入ったり部屋の前で大きな声で話したりしないでね」とお願いして問題なく協力してもらいましたが、ワンルームで同居人がいる方や、お子さんがいるご家庭では大変かもしれません。

デメリット2:コミュニケーションがとりづらい

テレワーク中は主にチャットでやりとりをしていたのですが、普段の何倍も労力を使った(相手にも使わせてしまった)ように思います。
わかりづらくなりそうなところを、パッと口頭でニュアンス含め補足したり、何かを見せながら補足したりできないのがネックでした。電話で補足することはできたのですが、「急用の場合の連絡手段」という先入観からか、何となく使いづらかったです。
相手が目の前にいれば、「今明らかに忙しそう」とか「他の人と大事な話をしてそう」くらいはわかるため、声をかけるタイミングを調整できますが、テレワークだと相手の様子を窺うことができないので、チャットと電話、どちらが「その時の相手にとって」適しているかの判断が難しいです。

デメリット3:業務報告が難しい

テレワーク中はメールで業務報告をしていたのですが、周りに自分の様子を見ている人がいない状況での業務報告は出社時と比べて難しかったです。
多くの業務では、成果物を出すまでの過程に「調べもの」や「考え事」があると思います。
出社していれば、何かを読んでるなとか、キーボード叩いてるなとか、ずっとではないにしろ周りの目があると思うのですが、テレワークではそのような周りの目がありません。

かといって、調べたものを全てメモに残しておいたり、ましてや考え事をした時のロジックを全て書き起こしておいたりするのは現実的ではないです。

色々考え、最初はどこまで詳しく報告するか迷いましたが、結局は納得の得られる結果を出すことと、上司からある程度信頼されているはずと信じて簡潔に報告するしかなかったように思います。

ただ、この点私は上司のお姉さんと普段からよく会話をして業務の状況等についても気にかけてもらっていたため、そのあたりの信頼関係は築けているはずと思えたことと、テレワーク中も定期的に1on1で進捗の報告や認識の擦り合わせをさせてもらったので困ったのは最初だけでした。

デメリット4:運動不足になりそう

テレワークだと、出社するための強制運動(徒歩)の時間がなくなるので、雨の日や寒い日が続いたら運動不足になりそうです。
私は出社するために最低往復30-40分程度歩く必要があるので、どんなに寒くても雨が降っていても強制的に若干の運動ができる仕様になっているのですが、テレワークだと強制力がなくなってしまうため、運動量が天候に左右されそうです。
晴れていればいくらでも走りに行くのですが、雨や寒さには勝てません…。

以上が私の感じたテレワークのデメリットです。
正直意外とありましたし、改善策が思い浮かばないところもありますが、
一方でこのデメリットのせいでめちゃくちゃ困った、業務が行き詰ったというようなことも(私視点では)ないので、テレワークをあきらめるほどの致命的なデメリットではないと思っています。

また、テレワークを始める前はこれらが課題になるだろうと思っていたものの、
始めてしまえば意外とどうにかなるなと思ったものもあったのでご紹介します。

課題だと思っていたが意外と問題なかったこと

意外とさぼらない

家には誘惑が多く、仕事以外にやりたいことも山積みなので、正直絶対にサボると思っていましたが、実際にテレワークを始めてみたら、意外とサボらずに業務に集中できました。
理由は2つあり、1つは家族の目があったこと、もう1つは職場の人の目がなかったことです。
家族とはいえ、人の目があったことは集中しなきゃという意識作りに影響したと思います。毎日家族に勤務予定時間を伝えていたことも、「その時間は仕事の時間」というスイッチの役割を果たしていたように思います。
職場の人の目がなかったことは、デメリットの3つ目の「業務報告が難しい」という件にもつながるのですが、単純に「考えている時間(なんでそんなに時間かかってるのと思われかねない時間)はなるべく少なくしたいのでサボっている暇がない」に尽きました。

ウェブ会議は意外とどこでも参加できる

自室以外はウェブ会議には向かず、しかし自室は趣味で埋め尽くされているのでどこで参加しようか迷っていたのですが、結局自室内のなるべく背後にものが少ないところに机を運んでそこで参加しました。
1時間程度の会議であれば椅子がなくても机がやや不安定でもそれほど不便を感じませんでした。
また、ウェブ会議ツールには背景透過できるものもあるのでそれを活用してもよさそうです。

質問への回答(する/してもらう)にはそれほど時間を要さない

テレワークではコミュニケーションの円滑さが損なわれるイメージがあったため、質問事項等が発生したらその業務が(数時間単位で)ストップしてしまう可能性も考えていましたが、それほど時間を要するようなことはありませんでした。これは当社がテレワーク中の社員について、チャットの返信を15分以内と決めていたことや、周囲の協力があったからだと思いますし、対面に比べたらやはり少々手間録らせてしまった部分もありましたが、致命的(業務が一切進まなくなる)というようなことにはなりませんでした。

まとめ

数週間テレワークを実施してみて一番感じたことは「メリットしかない…」でした。
実際にはデメリットも勿論ありますし、改善できればと思う点もあるのですが、そのデメリットが霞むほど、メリットになる面が魅力的です。
私の場合は、仮にデメリット分(対面じゃなくなったことで増えたコミュニケーションコストとか)を補うために毎日の勤務時間を1時間増やすことになったとしても、自分の時間がプラスになりますし。

最後に、テレワークは様々な理由から壁が高いと思われているように感じますが、とりあえず
これだけあればなんとかなりそうです。
・在宅でできる仕事
・仕事でつかえるPCと電話(とネット回線)
・チャットのできるツール
・仕事ができる場所
・上司/部下との業務内容の共有方法
・上司/部下との信頼関係
・自分なりのサボらない工夫

昨今の新型コロナウイルスの影響で、今まで日本ではなかなか進まなかったテレワークの導入・試運転・検討が急激に進んだように思います。
今後、感染症拡大防止や東京オリンピック開催等の特別な理由がなくてもテレワークが当たり前になり、もはや出社の日が欲しくなるような日も遠からず来るかもしれません。

いつテレワークを余儀なくされても対応できるよう、普段から準備しておけることや、今すぐ変えるべきことは、早急にテレワーク対応仕様に変えておこうと思っています。
(私はまずはペーパーレスを心掛けます。)

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働き方改革サポ編集部
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