テレワークで浮き彫りになった組織作りの課題とは?

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当社では社会情勢を考慮して2020年2月~3月にかけて『テレワーク期間』を2回設けましたが、その後3月末~5月末まで正式にテレワークを実施しました。今回はテレワークで各社が困っている組織作りについてまとめてみたいと思います。

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【テレワークの推進で顕在化した組織課題】

日本全土で急速に広がっているテレワーク。場所を問わず働けた(または働けなかった)という結果が各社で出始めていることと思います。社会情勢に左右されることなく、今後の働き方の選択肢としてテレワークは益々重用視されていくことでしょう。

本来、テレワーク推進にはしっかりとした準備が必要ですが、今回のような「PCを持ち帰って明日からテレワーク!!」といった急ごしらえの対応は、ある意味『組織力の抜き打ちテスト実施』の如く、組織作りの課題が浮き彫りになったと言えるのではないでしょうか?

以下は、私が実際にヒアリングしてきたテレワーク実施者の声です。

・web会議や電話だけでは相手や自分の気持ちが伝わりにくい。
・部下は仕事をサボっているのではないか?上司にサボっていると思われているのではないか?
・簡単な質問や仕事の依頼がしにくい。

共通項は『不安』です。わからない、信頼できない、頼みにくい…。さらに、このような組織内の不安に加えて、社会情勢、企業の将来性、自身の健康など、その他の不安も重なり、慣れない環境の中で業務を行うことでパフォーマンスが上がりにくくなっています。

『不安』というマイナスの感情は『意欲・やる気』などプラスの感情にも影響します。それでは、テレワークで従業員のコンディションを直接把握しにくい中で、企業の人事や上司はどのように従業員の状態や『不安』『意欲・やる気』をキャッチアップすればよいのでしょうか?

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【組織状態の見える化

日本のテレワークについて2020年4月にパーソル総合研究所が調査を行っています。調査結果によると、上司、同僚とのやり取りが減った、組織への一体感や仕事への意欲・やる気が低下した、と答えた人の割合がテレワーク実施前よりも増えています。

従業員の『不安』や『意欲・やる気』などはもともと可視化しにくいものですが、テレワークによってより人事、上司から見えづらいものになってしまいました。そこで、解決の糸口になるのが『組織診断・サーベイ』の実施です。

当社では、以前から株式会社アトラエ社の組織改善プラットフォーム”wevox”を利用しております。これは30秒ほどで回答できる、組織に関する簡単なアンケートを自動で配信、集計してくれる便利なツールです。

アンケート結果から導き出された数値は、「職務」「人間関係」などの大項目、更にその下の「裁量」「上司との関係」などの小項目ごとにも点数化され、時系列のグラフによって組織状態の可視化と定点観測が可能です。

当社の場合を見てましょう(コッソリと、少しだけ)。

※テレワーク実施前と比べて
・上がった小項目…使命や目標の明示、成果に対する承認 など
・下がった小項目…部署間での協力、職場環境への満足度 など

テレワークを推進することで、それぞれの業務の割り振りや朝夜メールでの進捗確認、1on1の実施で業務関係は問題なさそうです。一方、対面であればできたちょっとしたお願いごとや声がけができないことで、部署間での協力が下がっています(当社の場合…)。

可視化するだけで状況が改善されることはありませんが、見えていないものを見ることから組織作りの改革をはじめてみませんか?お困りごとやサーベイにご興味がございましたらお気軽にご連絡ください。お問い合わせはネクストプレナーズお問い合わせフォームまで!!

コンセプト - テレワークで浮き彫りになった組織作りの課題とは?

【経営理念の伝え方】

もし、従業員の不安やコンディション不良を改善できたとしても、テレワークでもう一つ気になるのが『帰属意識』の低下です。オフィスから離れて業務をする時間が長ければ長いほど、少しづつですが帰属意識が薄れていく可能性は高まるのではないでしょうか?

特に社会不安や不確実性が高まっている現在において、企業としてしっかりと経営理念を浸透させることが帰属意識の低下を防ぐ手段と言えます。それはつまり、企業が社会課題に対して、ビジネスと組織(=従業員)の両面でどのような立場を取るのか伝えるということです。

例えば、非常事態宣言が出る前から明確な方針を打ち出し、宣言後は店舗営業を速やかに中止したスターバックスや、異業種ながらマスク生産に踏み切ったシャープなどは、この時期に自社がなにをすべきかいち早く捉えて従業員に伝えていたのではないでしょうか?

このような素晴らしい取り組みを行う企業の姿勢には、社会課題を解決し、社会や環境と共に自社も持続可能な経営を行う『SDGs』の考え方が取り入れられています。SDGsを利用した経営理念の浸透によって帰属意識を高め、より骨太な組織作りに着手してみてはいかがですか?

当社ではSDGsを企業に実装する最初の1歩として、SDGs研修をご提供しております。経営戦略の中心に据える企業様の他にも、管理職研修、新人研修、課題解決力アップなどにご利用いただいております。SDGs研修に関するお問い合わせはお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください!

※SDGsに関する投稿もご覧くださいませ。↓↓↓

ミレニアル世代をその気にさせる社会の課題発見ツール~SDGsの背景~

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大濱 健太
コンサルタント株式会社ネクストプレナーズ
【人事評価制度コンサルティング/SDGsビジネスコンサルティング担当】 労使共に納得性の高い評価方法・賃金体系を設計し、導入後のフォロー・改善までアドバイスさせていただきます。 企業がSDGsを経営に取り入れる最初の1歩からお付き合いさせていただきます。 お気軽にご相談ください。 ◆趣味◆ 旅行、ドラム演奏、サッカー観戦、最近クロスバイクはじめました!

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  • 当社は、賃金・報酬制度、退職金・企業年金制度、社宅制度等の企業の制度設計コンサルティングだけではなく、業務改善、評価制度、社員教育、SDGs、RPA、AI-OCRなど働き方改革を支援しております。人事分野でお困りなことがございましたら、ご相談ください。

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