『withコロナ時代のマネジメント力強化方とは?』というテーマで、じっくりと解説している連載blogの第三回目です。思考力が上がらないと時間ができない…時間がないと思考力が上がらない…ジレンマ解決のヒントは”自転車”???

目次
【マネージャー育成のジレンマ】
今回こそ、しっかりご説明してまとめ切る為に、前回までの要約を5行でまとめます。
・テレワークによってマネジメントの問題が発生したわけではなく顕在化しただけ。
・なんとなくマネジメントになっていたのは上司部下の距離が近かったから。
・マネジメントに必要な3つの能力と順番は、1.思考力、2.行動力、3.共感力である。
・この順番でない場合、マネジメント「できている」ではなく「なっている」だけ。
・タイムマネジメントで見落とされがちなのは「大切なこと」である。
詳しく知りたい方、振り返りたい方は下記よりご確認ください!!
(実はプレ回もあります!!)
【第二回】管理職の95.8%に足りていないのは「思考力」と「時間」
さて、第三回で深堀りするテーマは、
「マネージャー育成のジレンマ」です。
それは…
「思考力を上げないと、時間ができない。」
「時間がないと、思考力は上がらない。」
このジレンマこそが「マネージャー育成」が難しい理由で、最初の難関です。
どうすればいいと思いますか?
第三回にして、今日こそ、これを乗り越え、マネジメント力の育成に進みましょう。
時間がないから、タイムマネジメントをはじめるのか、
タイムマネジメントをできるようになると、時間ができるのか。
つまり、タイムマネジメントを学ぶべきタイミングはいつか、
思考力を身につけるべきタイミングはいつか。。
考えるほどに、時間だけが流れていきますね。。。
今日は答えをズバリいいましょう。
答えは、”自転車”です。

【マネージャー育成最速の方法】
自転車が乗れるようになると、
マネジメントができるようになるのは同じ。
こう言われて、あなたはピンときましたか?
自転車が足を両方回すことで前に進むように、
思考して時間管理をして、を同時にできれば、
やっと原動力を自分で作り出すことができる。
しかし、、、これだけでは、なんだ結局、両方か。。
それができれば苦労しない。。。
自転車は乗れるけどうまくできてないぞ。
そんな声が聞こえてきそうです。
思い出してください。
自転車に乗れるようになるのって、
それなりに大変ではなかったですか?
両足回して、バランスとって、ハンドル操作して、
前見て、スピード出してと、同時にやることがたくさん。
(まさにプレイングマネージャーです)
自転車に始めて乗った時と同じように、マネジメント育成の最初の関門となるジレンマを乗り越えるには、同時にやることがたくさんあって、同じように大変です。
では、マネージャーの皆さんはマネジメントの自転車に、本当に乗れているんでしょうか?
最近、こどもたちが自転車を乗り始めるのに使う、
ある乗り物をしっていますか?
その名は「へんしんバイク」です。
なんと、補助輪も使わず、
自転車の練習を始めて30分後には乗れます。
私も知人のこどもが使ったと聞いてビックリ!!
自分のこども時代には、補助輪つけて走り回って、ふらふらしながら、結構な日数かけた気がしますが、このへんしんバイクで練習すると、あっという間に乗れて、感動する暇もなかったそうです(笑)。
この乗り物は、まず、ゆるい下り坂を下りながら、
スピードを出して、バランスが取れている状態を掴みます。
さらに、その時に、手と足もランダムですが、動かしている状態です。
バランスを取ったり、転ばないように支えたり、進めたり。
それができた後、ペダルを回す練習をすると、、、。
あら不思議。
あっという間に誰でも簡単に自転車に乗れちゃいます。
さて、これはマネジメントとしてみると、どういうメタファーになるでしょうか。
思考力とタイムマネジメントを両足で回し、前に走ろうとするなら、補助の環境がある中で、
まず、バランスを取って安心してスピードを出す感覚を体験して覚え、その上で2つを回し、バランスをとる。
これが【最速の方法】ということになります。
ということで、それと同じ育成の「仕掛け」を企業内のマネジメント育成に作りましょう。

【マネージャー育成の”7-2-1理論”】
自転車と同じ育成の仕掛け、その一つが【7-2-1理論】です。
20年間ひたすらマネジメント研修や育成支援した中で見えた、
一番効果が出る企業内における人の育成の黄金比です。
7割が実務、2割が人、1割が研修。
この割合で育成プログラムを組みますが、
やはりその中身の構成にもポイントがあります。
ただでさえ時間がないですから、
少しでも早く、効果を出したいですよね。
その方法は、へんしんバイクでの、
最初の補助の坂を作り、実務の中で、バランスを取って、
スピード出して、進むことを覚えてもらうのと同じ手順。
何からどうすればいいでしょうか。
blogで書くとここだけで10回連載と長くなってしまうのですが、
この続きを、実は先日オンラインセミナーでご紹介しました!!
ここではその流れを簡単に紹介しておきましょう。
業務の棚卸と整理をする
まずは業務の棚卸と整理をして、バランスが取れて進める状態を設計します。
棚卸としてはこんなことをやります。
・行動をすべて書き出す
・行動を緊急と重要で四象限にわける
・正しいチャンクで整理する
・わけたものを4つの対策で仕分けし変化させる
・上司、人事、経営者も仕分られるよう協力する
個人として成長したりマネジメントしたりする時間をとる
そうして時間を作った結果、個人として思考して成長する時間、プレイングマネージャーならマネジメントをする時間を入れることです。
これは7-2-1のうちの、
1の「研修」でやるのがオススメです。
ここでバランスのとりかたを身につけます。
個人のサクセッションプランを設計する
それから、さらに成長していくには、個人のサクセッションプランという方法がオススメです。現状、ゴール、原因、対策、リソース、実行などを一つの形にまとめたものを作ります。
そして、それを7-2-1のうちの、7の「実務」でやります。
ひたすら、ペダルを回すイメージですね。
人と協力する・力を借りる
さらに、7-2-1のうちの2の「人」の役目ですが、3つあります。
1つ目は、上司。
自転車を乗る時には、大人や親が、
バランスを崩さないようにサポートし、
手や足の動かし方にアドバイスがあればしていきます。
仕事だと上司がそのバランスを維持できるように支援し、
1on1などが最近だと有用ですね。
2つ目は、仲間。
同じことに挑戦するともだちがいると、
こどもたちの習得はさらに進みます。
楽しかったり、失敗してもチャレンジできます。
同じ研修の仲間やコミュニティが使えます。
3つ目は、同僚と顧客。
自転車の乗る地面のデコボコや風、
障害も能力を上げるチャンスになります。
しかも、こどもたちはちょっとデコボコ道の方が、
やる気をまして、結果的に、習得も加速。
仕事でも彼らの厳しさに触れながらの挑戦が、
バランスを崩し、思考力や時間を奪い、
仕事を増やしますが、それは同時に成長の機会です。
成長スパイラルを加速させる
そうして仕事がバランスの中で管理できるようになったら、
次のようなことをこの土台の上に乗せて行って、
より加速していく成長スパイラルに乗せることができます。
・パレートの法則を使って、重要度の切り分け精度をあげる
・PDCAを回して、業務効率と品質を上げる
・加速学習をして、インプットの質と量を上げる
・プレゼンテーションをして、アウトプットの効果を上げる
・リーダーシップと行動力強化をして、巻き込み力を上げる
・各種フレームワークで、分析と構成、創造性を上げる
・同じチャレンジをする仲間を増やす
こうして、最初のジレンマを超えて、
成長のフローに乗れれば、やっと、
マネジメント育成は始まったと言えるでしょう。
自分で全体をバランスよくコントロールしていること、
それがマネジメントが「できている」という状態です。
バランスを崩したり、自分でペダルを回せてない状態は、
なんとなく、マネジメントっぽく「なっている」という状態です。
これが、正しい順序で思考して、必要な力を順序よく強化していく方法です。
順番が違うと、どこかにハマるので、結局時間の割に成長度合いが低かったりします。
マネージャー育成には、このようなアプローチを正しくして、行動力を上げる必要があります。
世の中には様々なマネジメント研修、理論、書籍があるので、これとは違う方法を選ぶ人もいるでしょう。
ただ、その時でも、何をするかだけではなく、自転車のメタファーを示したように、なぜするのか、どんな構造が裏側にあるのかまで、しっかり理解した上で、選んでください。
それが、常に思考し、行動する、というあり方です。

【効果が出るマネージャー研修】
さて、3回(プレ回含めて4回)にわたって書いてきて連載blogですが、最後まで読んでくださってありがとうございます。
今回提示した、育成のフレームワークや順序も、まさにバランスをとって進めましょう。
私たちがサポートしているプログラムなどでは、自走して、立ち上がっていく瞬間は、いつも驚きと喜びがあります。
自分だけで取り組む場合も、ぜひblogの中身をうまく取り組んで、どんな変化があったか聞かせてください。
先ほど、この育成ノウハウをオンラインセミナーでご紹介しました、とお伝えしました。この内容については別の機会にblogにまとめていきたいと思います。
当日講師をしていただいた望月先生は、その20年の経験とノウハウの中から、3回連続で書いてきたような育成のポイントと、さらにそれをどんな育成体系の中でやるのか、会社としてどう仕組み化していくのかについて、全体像を話してくださいました。
望月先生は、200本以上の教育プログラムをお持ちですので、我々も一つずつ皆さんに提供していく予定です。
もし、ここまでお読み下さり、マネージャー育成に本気で取り組みたい、本気で悩んでいる方は是非、【効果が出るマネージャー研修】についてご案内させてください。
いつでもお気軽にご相談くだされば、私たちも本気でご期待に応えさせていただきます!
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